比較対象
〜この線を短くしてみよ〜
昔、バーバルという道化師が、
ムガル帝国のアクバル皇帝に仕えていました。
バーバルは、賢いことで有名でした。
アクバル皇帝は、
よくバーバルの知恵を試しては、喜んでいました。
ある日、アクバル皇帝は、床に1本の線を引いて言いました。
「バーバルよ、この線を短くしてみよ。ただし、どこも消してはならぬ!」
この知恵比べは皇帝の勝ちだと、誰もが思いました。
どこも消さずに線を短くするなんて、できるはずがありません。
ところがあっという間に、
皇帝もまわりの人々も、皇帝の負けを認めることになりました。
バーバルはどうやったのかな?
バーバルは、
その線のそばにもっと長い線を引いたのさ。
(ビジネス寓話50選より抜粋)
この話は、
あえて比較対象物を持つことで自分の状態を把握することが出来ることを示しています。
未来の理想の姿を比較対象として向かっていくことはとても大切なことです。
ときに、
目で見て分かりやすい比較対象を持つことで
現在地を把握しやすくなることがいえます。
自分の現在地はどこか。
自分はどんな状態か。
心構えこそすべて
鈴木康介