柔軟さ
〜教授と助手のゲーム〜
教授と助手が、飛行機に乗っていた。
目的地まではまだしばらくある。
退屈しのぎにと、教授は隣の席の助手にゲームをしようと提案した。
「どんなゲームですか?」と助手が言った。
「そうだな。交代で質問を出し合って、答えられなければ相手に罰金を払うことにしよう。
君の罰金は5ドル。
私の罰金は、まあ、ハンデをつけて50ドルでどうかね?」
「いいですよ、受けて立ちます。先生からどうぞ」
「では、地球から太陽までの距離はいかほどか?」
助手は黙って5ドル払った。
「ふむ、勉強が足りんな。約1億5000万キロメートルだ。『1天文単位』でも正解だったんだがね。さあ、君の番だ」
「では先生,丘に上がるときは3本脚で、降りるときは4本脚のものをご存じですか?」
教授は必死に考えたが答えが思いつかず、
そのうちとうとう目的地に着いてしまった。
教授はしぶしぶ50ドルを払って訊ねた。
「私の負けだ・・・・・・。正解はなんだったんだ?」
助手は黙って5ドルを払った。
(ビジネス寓話50選より抜粋)
自分も答えを知らない問題で、まんまと45ドルを手にした助手を卑怯者だと思う反面、
柔軟さを持ち合わせて賢いと捉えることが出来ます。
このような知性は枠にとらわれない・既成概念にとらわれない考えを持つクセを身につける必要がありそうです。
心構えこそすべて
鈴木康介